投票率の低迷

今回の選挙は投票率がかなり低かったですが。
東方様今回の選挙は特に争点もなく、街の人誰もがほぼ当落をわかってるような感じになってしまい「なんでわざわざ投票に行かなあかんの?」ていうような、しらけたムードが蔓延してしまっていました。
昔は市議選でも絶対70%は超えてて、70%代後半ぐらいだったのに、いまでは旧市部は50%切ってて、市長選も五期連続無投票で。そんな流れが続いてしまっています。
初当選から4年。2回目の選挙。

はじめて現職として挑んだ選挙は、どうでしたか。
東方様
正直、市民と議員や議会との隔たり・距離を感じさせられた選挙でした。
自分では、議会のことや議員として4年間一生懸命やってきたつもりだったけど、市民からすれば議員それぞれについて、この人がんばっているとか、議会がどんな仕事してるとか、この人はこういうことに特化しているとか、この人はこういう主張の人だっていうようなことが、まったく伝わっていない。
がんばってるのはあたりまえのことで、それをもっと知らせることも仕事の一つだったんだなと。ひたすらまじめにやってたら、市民が見てくれてるって、自分におごっていたのかもしれません。そこが自分のものすごく反省点。
4年前より少し票を減らしてしまったことについて、ベテラン議員から「甘く見てたやろ、世の中を。あんたはよう4年間頑張ってた、それをわしらは知ってる。そやけども市民はわかってなかったやろ。でもな今回のその1,000票は、絶対逃げへん1,000票や。次はそこから伸ばしていくだけなんやから、まわりも僕らが頑張らなあかんって今思ってくれてるから、このまま気ゆるめんといくんやで。」って。
おそらく選挙前にも、そんなことをアドバイスしてくれていたんだと思うんですけど、でも私の心に全然響いてなくて。どこかで「大丈夫よって、だって私一番頑張ってたもん」ぐらいの思いがあったんだと思うんですよね。
なぜ議会報告を

議会報告は初当選後すぐ発行し、それ以来ずっと続けて発行されていますが、何かきっかけはあったのですか。
東方様初当選後、何かしないとと考えているときに、ご高齢の方に「初めての選挙どうやった?初議会は?」のような話から、「初めて登壇した時は足ガタガタやったわ~。朝ごはんも食べられへんかった~」みたいなことを話していると、「その言葉を聞きたいんよ私らは」って。
「難しい話は私らにはわからんと。でも私らの思いを伝えてくれてる、あなたを応援している。あなたのその生の声を聞きたいんやから、それ文にしてよ」って言ってくれて、そこからはじまったんですよ。
若いママの意見じゃなくなっていく

今回もママさん関係のお友達を中心にお手伝い、応援してくれたんですか。
東方様前回と同じメンバー、プラス若い人が2人入ってくれ、その人たちが中心にまとめてくれていました。
ベテラン議員に言われたのが「若いママの代表でいくならそれでもいい。ただ、同じメンバーはいつまでも若くないで。若いママの意見じゃなくなっていくんだから、そのへんもちゃんと引き継げるように、開拓しつづけていかなあかんのやで」って。
もっとわかってもらいたい

これからの四年間、2期目の議員としての目標は。
東方様議会の基本条例も遅ればせながらやっとできたこともあり、市民との距離をもっとつめて、議会や議員のことを市民にもっとわかってもらいたい、っていう思いがまずは一番にあるんですよ。
もっと、議会で何してるとか、がんばってる姿も、サボってる姿も見てもらいたいって、素直な気持もあるし、あと、やっぱり選挙に行ってもらえるような、自分の思いを託してもらえるようなことを考えたいですね。
がんばりすぎなくてもよかった

女性現職議員として、家庭・家族もありつつの選挙。いろいろと葛藤が多かったのではないですか。
東方様息子の受験と選挙が重なってしまって、身動きとれないこともありましたが、母親として後悔したくなかったから、選挙前の大事な時期に東京に行かせてもらい、手伝ってもらっている人には申し訳なかったけど、後悔はないです。
先日、娘が大学の経済学部の授業の一環で「がんばってる女性のインタビュー」をしにきたのですが、その中で私たちが子育てしてた頃は、仕事して、帰ってきて、ごはん作って、まだ子どもが小さいときはおやつまで寝ずに作って、帰ったらこれ食べさせてっておばあちゃんに預けてって、みたいな感じだっと話していたら、インタビューに来てた男の子が「なんでそんなにがんばるんですか?」って言うんですよ。「コンビニの弁当でいいやん」って。僕らは、お母さんがそんなにがんばってたら、コンビニの弁当で腹立たへんよって。
ああ、なんか、がんばらなあかんって自分が思って、女の人はあれもしてこれもして、子育てもって、足枷を作ってたのは私自身やったんやなって。もっと素直に「助けて」とか、「今日これでごめん、今日ママしんどい」とか、主人にも「今日コンビニの弁当買ってきて」って頼めばよかったんや。「がんばりすぎなくてもよかった」って、すごい頭叩かれた思いだった。
今では、そんなにがんばらんでも、ママこっちがんばってるから、こっちは今日は手抜きとか、今日は仕事休みだからケーキ焼くとか、そんなふうに切り替えれて、議員の仕事も選挙も楽しくできたのかなってね。ちょっとずつだけど、いい社会になってきてるのかもしれないですね。